
パーソナルソング作成サービスの選び方、失敗しやすい五つの落とし穴
著者 鈴木 美咲 — Songive チームの作詞・作曲担当
更新日 読了 約 8 分比較
パーソナルソング作成サービスは、納期も仕上がりも考え方もまるで違います。安いから、速いから、で選ぶと贈ったあとに後悔します。選ぶときに人が踏む落とし穴を、正直に並べました。
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パーソナルソング作成サービスとは、贈る相手のために一曲を書き起こし、歌として届けてくれる仕組みのことです。誕生日や記念日、卒業や退職に合わせて使われます。選択肢はここ数年で増えました。けれど、増えたぶんだけ選び方を間違える人も増えています。私たちは Songive で日々ブリーフを読み、歌をつくっています。そのうえで気づいた、人がつまずきやすい場所を正直に書きます。
パーソナルソング作成サービスとは: 贈る相手のエピソードや名前をもとに、世界に一つの歌詞と曲をつくって届けるサービスです。既成曲のカバーや、汎用の歌詞テンプレートとは別物です。相手の固有の話が入っているほど、歌は強くなります。
落とし穴その一 — 「安さ」と「速さ」だけで決める
値段や納期は分かりやすい数字です。だから人はそこで決めてしまいます。けれど贈りものの歌で本当に効くのは、相手の話がどれだけ入っているかです。納期が一週間でも、相手の名前すら歌に入っていなければ、聴いた人の顔は動きません。
速さは確かに価値です。締め切りまで時間がないとき、当日に間に合うかどうかは死活問題になります。ただ、速さを理由に選ぶなら、速くても中身が薄くならないかを確かめてください。私たちが 誕生日のオリジナルソング を急ぎでつくるときも、削るのは作業時間であって、相手の話の量ではありません。
落とし穴その二 — 「ブリーフは短くていい」と思い込む
サービスを比べるとき、入力欄の大きさを見る人は少ないです。けれどここが仕上がりを左右します。
相手について書く欄が「お祝いの一言」程度しかないサービスは、できあがる歌も一般論になります。逆に、相手の口ぐせ、二人にしか分からない出来事、苦手なもの、そういう細かい話を受け取れる作りになっているかが大事です。
下の例の曲は、娘さんがお母さんについて送ってくれた三行のメモから始まりました。「いつも先に起きてコーヒーを淹れる」「怒ると無言になる」「桜より紅葉が好き」。この三行があったから、歌は誰のものでもない一曲になりました。ブリーフに何を書くかについては、ブリーフに書くこと も参考になります。
落とし穴その三 — 道具とサービスを混同する
Suno のような道具は、自分で曲をつくりたい人にとってすぐれています。歌詞を自分で書き、何度もつくり直し、納得いくまで調整できます。
ただ、贈りものとして使うとなると話が変わります。相手の話を歌詞に落とし込み、構成を決め、何度も直す。その作業を全部、贈る側が背負うことになります。プレゼントの準備で疲れているときに、その手間は重いです。Suno と贈りものサービスの向き不向きは Suno と贈り物の歌サービスの比較 で詳しく書きました。
道具を選ぶか、仕上げまで任せられるサービスを選ぶか。ここを混同すると、当日になって歌詞づくりで止まります。
落とし穴その四 — 日本語で自然に歌えるか確認しない
海外発のサービスは英語を前提に作られているものが多いです。日本語を入れても、不自然なアクセントになったり、歌詞が直訳調になったりします。
贈る相手が日本語で聴くなら、日本語で自然に響くかは外せません。相手の名前がサビにきれいに乗るか、言葉の切れ目が音楽と合うか。試聴できるサービスなら、必ず日本語の例を聴いてから決めてください。
落とし穴その五 — 仕上がりの「深さ」と「速さ」のどちらを取るか決めていない
ここは私たちのサービスについても正直に書きます。
Songive は速いです。相手の話を書いてもらえば、その日のうちに歌詞と完成した歌が届きます。名前をサビに入れ、日本語でも英語でも作れます。ただ、人の作曲家が何日もかけて一緒に練り上げる、という種類の深さとは別の方向です。
人の作曲家と長い打ち合わせを重ねたいなら、Songfinch のような仕組みのほうが合うことがあります。私たちが向くのは、相手の話はしっかりあるけれど、何週間も待てない、けれど中身は薄くしたくない、という人です。
主なサービスを並べて比べる
比べる前に言葉で整理します。Songfinch は人の作曲家がつくる仕組みで、深く練れる反面、時間がかかります。Suno は自分でつくる道具で、自由度は高いけれど手間も全部自分持ちです。既成曲のカバーは安心感がありますが、相手の固有の話は入りません。手書きの手紙は気持ちが伝わりますが、歌にはなりません。Songive はその中間で、相手の話を入れた歌を速く仕上げることに振っています。下の表は、選ぶときに見るべき軸でまとめたものです。
| Songive | Songfinch | Suno(道具) | 既成曲カバー | 手書きの手紙 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 納期 | 当日 | 数日〜数週間 | 自分次第 | 数日 | 即日 |
| つくり方 | 話を書けば仕上げまで | 人の作曲家と打ち合わせ | 自分で全部 | 既成曲をなぞる | 自分で書く |
| 名前をサビに | 入る | 相談次第 | 自分で入れる | 入らない | — |
| 日本語 | 自然に対応 | 要確認 | 不安定 | 曲による | 母語 |
| 向く人 | 速く、中身も欲しい人 | じっくり練りたい人 | 自分でつくりたい人 | 失敗を避けたい人 | 言葉で伝えたい人 |
相手について書く欄に、何を入れるか
相手だけの小さな習慣。 「夜中にこっそりアイスを食べる」のような、本人が気づいていない癖です。これが入ると、聴いた人は自分の歌だと一瞬で分かります。
二人の間にだけある出来事。 はじめて喧嘩した日、一緒に道に迷った旅、引っ越しを手伝った夜。説明のいらない一場面を一つ選んでください。
その人の話し方や口ぐせ。 よく言うフレーズや、独特の言い回し。歌詞にそのまま乗せると、本人の声で聞こえてきます。
その歌で伝えたい一言。 ありがとう、ごめん、ずっと好き。飾らない一文で十分です。歌の芯になります。
実際に書き始めるなら、歌をつくるページ で相手の話を入力できます。何を書けばいいか迷ったら、上の四つから一つずつ思い出してみてください。
よくあるご質問
パーソナルソング作成サービスはどう選べばいいですか。▾
納期と仕上がりの深さ、どちらを優先するかをまず決めてください。速さなら Songive、人の作曲家とじっくり練るなら Songfinch が向きます。自分で全部つくりたいなら Suno のような道具が合います。相手の話をどれだけ入力できるかも確認の軸になります。
Songive の弱点は何ですか。▾
人の作曲家と何日もかけて練り上げる種類の深さとは方向が違います。Songive は速さと、相手の話を確実に歌へ入れることに振っています。長い打ち合わせを重ねたい場合は、その手間を許す別のサービスのほうが合うこともあります。
日本語の歌は自然に作れますか。▾
Songive は日本語で自然に歌える形でつくります。名前がサビに乗るか、言葉の切れ目が音楽と合うかは試聴で確かめられます。海外発のサービスは英語前提のものが多いので、日本語の例を必ず聴いてから決めてください。
どれくらいの速さで届きますか。▾
Songive なら相手の話を書いてもらえば、その日のうちに歌詞と完成した歌が届きます。締め切りが近いときでも間に合います。ただし速いからといって相手の話の量を削るわけではなく、削るのは作業時間だけです。
相手について何も思いつかないときはどうすればいいですか。▾
本人が気づいていない小さな習慣を一つ思い出してください。夜中のアイスや、怒ると無言になる癖など、説明のいらない場面で十分です。感謝の言葉の量より、その一つの具体的な話が歌を強くします。