父の日の歌を、ありきたりにしない方法
著者 Songive Editorial Team更新日 読了 約 8 分シーン別
父の日に流れる歌は、たいてい三つの型のどれかに収まります。教えてくれた父、いなかった父、もう会えない父。あなたの父はそのどれでもない、もっと具体的な人のはずです。
曲をつくる父の日の歌をありきたりにしない一番の近道は、父親という役割ではなく、その人ひとりの小さな癖を主語にすることです。新聞をめくる順番、電話に出るときの最初のひと言、週末に必ず一個だけ直すもの。こうした具体が一行入るだけで、歌は「お父さんありがとう」から「うちの父の歌」に変わります。
この記事で扱うこと: 父の日に贈る歌が決まり文句に寄りがちな理由と、その引力から抜け出して、あなたの父にしか当てはまらない一曲を依頼するための、観察と言葉のまとめ方。
父の日の定番曲が似て聞こえるのには理由があります。市販の曲は最大公約数を狙うので、「背中を見て育った」「不器用な人」「ありがとうがうまく言えなかった」という三つの型に収束します。間違ってはいません。ただ、贈り物として渡したときに、受け取った父が「これは自分の話だ」と感じる確率は低い。父の日の歌を一度きりの贈り物にしたいなら、型を一段ずらして、具体を一つ入れる必要があります。
Songiveは、あなたが書いた短い覚え書きから、その人だけのために歌詞と歌をつくる名前入りオリジナル曲のサービスです。料理の手順を覚えるみたいに難しくはありません。父のことを三段落書く。それだけで原稿になります。
こんな父の日に向いています
父の日と一口に言っても、贈る側と贈られる側の距離はそれぞれ違います。具体的な場面を挙げます。
- 長く同居している父へ。 顔を合わせる時間が多いほど、口で言うのが照れくさい。歌は、面と向かわずに伝えるための装置として機能します。
- 離れて暮らす父へ。 帰省が年に一、二度なら、再生ボタン一つで届く三分間は、長電話より残ります。
- 退職を迎える父へ。 「お疲れさま」より、勤めていた頃の小さな習慣を一行歌詞にした方が記憶に残ります。朝の準備、定時の癖、週末の片付け方。
- 新米の父になった義理の父へ。 孫が生まれた最初の父の日。孫の名前をサビに入れる構成が向いています。
- 海の向こうで会えない父へ。 時差があって電話のタイミングが合わない年、歌は時間を選ばずに届きます。受信して、好きな時間に聴ける。
- 継父や育ての父へ。 「父」と呼ぶまでに時間がかかった関係なら、その時間そのものを歌詞に織り込めます。出会った季節、最初に二人で出かけた場所。
- もう同じ部屋で聴けない父へ。 追悼の歌として、生前の口ぐせや好きだった食べ物を残す。家族で集まる日のBGMにもなります。
- 義理の父との初めての父の日。 どう接していいか迷う関係こそ、第三者の言葉である歌が橋になります。事実を一つだけ歌詞に入れれば、距離が縮みます。
どの場面でも、共通しているのは「父という抽象」ではなく「うちの父という具体」を歌にすることです。
どうやって一曲ができるか
Songiveの流れは三段階です。手間は、フォームに文章を入力するだけ。
- 覚え書きを書く。 父の名前、呼び方、エピソードを三つほど。日曜の朝に決まってやること、口ぐせ、好きな食べ物、若い頃の仕事。完璧な文章でなくて構いません。箇条書きで充分です。その覚え書きから、繰り返しても飽きないサビと、固有名詞の入ったAメロが設計されます。
- 歌詞ができる。 父の固有名詞を含む歌詞が組み上がります。あなたのメモから比喩が立ち、サビにフックが置かれ、Aメロに具体が散らされます。テンプレートに名前を差し込むのではなく、メモごとに構造が組み直されます。
- 歌が届く。 ジャンルを選び(フォーク、バラード、シティポップ、ジャズなど)、伴奏と歌唱を備えた一曲が仕上がります。八十以上の言語に対応するので、日本語のまま依頼できます。完成は数分。気になる箇所があれば、覚え書きを書き直してもう一度依頼できます。
Songiveの依頼フォームは短いです。父のことを思い出す時間の方が、入力時間より長いはずです。
他のやり方と比べると
| 方法 | 父個人の話になるか | 制作にかかる時間 | 言語と方言の自由度 | 二度目以降の使い回し |
|---|---|---|---|---|
| Songiveの名前入りオリジナル曲 | なる(固有名詞が入る) | 数分 | 八十以上の言語に対応 | 一曲一人専用 |
| Songfinch | なる(英語中心) | 数日 | 主に英語 | 一曲一人専用 |
| Sunoで自作 | 書ければなる | 試行錯誤次第 | 多言語対応だが歌詞は自分で書く | 自分で管理 |
| 既製曲のカバー | ならない(歌詞は他人の話) | 練習時間が必要 | 原曲依存 | 何度でも演奏可 |
| お気に入りプレイリスト | ならない(選んだ曲の集合) | 編集に一、二時間 | 既存曲の言語に依存 | 何度でも再生可 |
| 手書きの手紙 | なる | 一時間から半日 | 自由 | 一通限り |
プレイリストや手紙が劣るという話ではありません。プレイリストは思い出を共有するのに向いていて、手紙は文字として残る。歌は、その二つの中間にある贈り物です。文字が音になって、繰り返し再生できる。
「父のこと」欄に書くとよい四項目
依頼フォームの自由記述欄で、書く内容に迷うことが多いはずです。次の四点を意識すると、ありきたりから外れます。
- 呼び方と名前。 「お父さん」か「父さん」か「パパ」か、子ども時代だけのあだ名があるか。例えば「家では『とうちゃん』、孫の前では『じいじ』」と書けば、サビでどちらを使うかが選べます。
- 小さな儀式を一つ。 毎週やっていること。日曜の朝にコーヒーをドリップで淹れる、夕食後に必ず縁側で煙草を一本吸う、土曜の午前中に車を洗う。例えば「土曜の朝、ラジオの天気予報を聞きながら靴を磨く」と書けば、その一文がそのままAメロの一行になります。
- 口ぐせか、よく言うひと言。 電話に出るときの「はい、もしもし」の言い方、機嫌のいい日に出る決まり文句、叱るときの順番。例えば「電話に出るとき、必ず名字をフルで名乗る」と書けば、その癖がフックになります。
- 二人だけが知っている小さな出来事。 大きな思い出ではなく、家族の中でしか通じない小ネタの方が、歌詞は強くなります。例えば「中学のとき、雪の日に一緒に屋根を直した」「免許を取った日、初めての高速で助手席にいてくれた」。
「立派な父親だった」と書く必要はありません。むしろ、その手の抽象は仕上がりを平凡にします。料理が下手でいつも焦がす、休日はテレビの前で寝ている、釣りの話だけ長い。そういう細部の方が、歌になったときに父の顔が浮かびます。
父の日まで時間があるうちに、メモ帳を開いて三行だけ書いてみてください。父の話を、抽象から具体に引き戻す。歌はそこから始まります。父の日に贈るオリジナル曲の作り方もあわせて参考にしてください。
よくあるご質問
父の日の歌は、感動的な内容でないといけませんか。▾
いいえ、むしろ感動を狙わない方がうまくいきます。父が日曜の朝に何をしているか、電話にどう出るか、そういう日常の細部を一つ入れる方が、聴いたときに「自分の話だ」と伝わります。涙を誘う言葉は、覚え書きの細部から比喩として立ち上がります。
父と関係が複雑です。それでも歌を贈れますか。▾
贈れます。完璧な親子像を書く必要はありません。覚え書きには、距離のあった時期や、和解までの時間も書いて構いません。その複雑さは無視されず、安易に美化しない形で歌詞に組まれます。
亡くなった父に贈る歌もつくれますか。▾
つくれます。生前の口ぐせ、好きだった食べ物、よく行った場所を覚え書きに書いてください。命日や父の日に家族で集まったときに流すと、写真より具体的に父の姿が戻ってきます。テンポはバラードでなくても構いません。本人が好きだったジャンルに合わせる方が自然です。
父が音楽にあまり興味がない場合、歌を贈っても響きますか。▾
響きます。父が反応するのは音楽の良し悪しではなく、歌詞に自分の名前と自分の習慣が入っていることです。普段はJ-POPを聴かない人ほど、固有名詞の入った三分間に驚きます。ジャンルは演歌でもジャズでも、本人が一度でも口にしたものを選べば充分です。
義理の父への父の日に贈っても、変に思われないでしょうか。▾
覚え書きの書き方しだいです。「立派なお義父さん」のような抽象を避け、二人で出かけた場所や、最初に教わったことを一つ入れてください。距離のある関係ほど、具体の一行が橋になります。歌は本人を持ち上げる道具ではなく、関係を言葉にする道具です。